シンウルトラマンで1番ウルウルきた場面、ガボラ戦の腕を広げて前進していく所とそれに伴う過特隊の反応。あの瞬間まではウルトラマンが地球人を守ろうとしてるのを知ってるのはウルトラマン本人だけで
他全ての地球人からすれば得体の知れない不気味な存在だったものが、あの文字通りに懸命な姿を通して「あれが何者かは分からないけど、きっと優しい奴なんだ、いい奴なんだ」って見た目やスケール感の違いを超えて過特隊や観客へ伝わっていくのがすごく好きで、それはプリミティブな「信じること」を描いてるから泣けてくるんだと思うんですよね。それでガボラを倒した後、ウルトラマンが振り向くじゃないですか。あの振り向き方がなんとも優しくて表情が微笑んでいるように見えたんですよね。あの異質で無機質な顔のデザインがどこか微笑を浮かべているように見える。ああ、これがウルトラマンなんだなぁと思ったんですよ。宇宙という未知の闇の中からやってくるのは恐ろしい怪物や侵略者だけではなくて、もしかしたら万に一つ、私たちを愛してくれる優しい宇宙人がいるかもしれない。宇宙は広いから、そんな奇跡のようなこともあるかもしれない。そういう希望を信じることがウルトラマンというキャラクターの描いてる「空想と浪漫」ってそういうことなんじゃないかとあのシーンを見てふと思って、それでなんか……一気にブワァーってなってしまったんですよね。微かに笑えあの星のように……。