ここ数日の動きで思う、アイネバ君とファンのあり方の話(お気持ち表明ではないです)。マジのガチのメタな話。このムーブメントは神の作り方に近いと個人的には思う
一応前提として「筆者個人の感想・考えがこうというだけで、他のファンの方々の考えもそうだとは言ってない」事だけ踏まえてもろて。
まずiDol Never diEって幻覚じゃないですか。はい。嘘だろって感じですが。
でも明らかに質感を伴った幻覚で、普通に外から情報を得てアプリストアで検索かけてしまうくらいには実在してそうなんですよね(実際かけた)。
自分語り入ります。自分がこのコンテンツに触れたのは12/26の夜だったのですが、既に一連の主要ツイートまとめが出来ており、キャラデザやロゴも投稿されている時期でした。RTで一つポツンと“アイネバ”というキーワードを含むツイートが流れてきて、(何かしらのソシャゲの話らしい)という情報を得た時のツイートは「アイネバってなに?」でした。しかしTwitterで話題にあがっている一方、yahooやapp storeでは見当たらない。なんか様子がおかしいぞ、と訝しんだ後『アイネバって知ってる?』からおおよその流れを掴めた時のツイートが「うわこれ面白そうなやつじゃん」でした。ちなみに自分はあんスタ・アイチュウ・ドリミプレイヤーです。うたプリも触ってる。
自分語り出ました。上記体験から見えてくるのは、12/26夜時点では既に「アイネバというゲームが存在する」という物的証拠がTwitter内に満ちていた、という事です。
ゲームを構成する要素はゲームシステム・デザイン・ストーリー・登場人物の設定等多種ですが、この内ストーリーを中心にゲームシステム・登場人物の設定という要素が、全ての始まりお題箱投稿の時点で断片的とはいえ詰め込まれていました。しかも元のお題が「架空ソシャゲのダイマ」だったので、あくまで“一プレイヤーの感想”というテイストで。ここが、アイネバ幻覚コンテンツの発展に大きく寄与したのではないでしょうか。
既に“実在する”んです。「こういうゲーム作りたい!プレイできたらいいのに!」ではなく「こういうゲームがあって面白いんだよ!」なんです。
これまでも『架空のゲームの設定を作ろう』という主旨で幾つもの架空ゲーム案がこの世に生み出された事でしょう(なんなら二次創作で自分が生んだ事ある)(自分語り入出)。しかし、その過程でなかなか想定されない要素、ある意味想定しようもない要素、しかしアイネバには経緯上付与された要素が、“実際にプレイした方の声”だと考えられます。しかも今回、“信頼できるオタク”による“いつものように展開される、実在ゲームへの萌え語り”然とした内容だった事が、更なるアドバンテージでした。
人間、他者の言葉には敏感で、一つの言葉が更に複数名の言葉に補強されると「あ、本当にそうなのかも」と感じ信じてくる生き物です。まぁ複数名による言葉の補強といっても、文字通りの「宇宙人は来たぞ」「そうだそうだ!」「来たよねー」だけではなかなか信じません。いかにもな証拠が無ければ。
ハイこの点は後の創作物で着々と固められていますね。すげぇや。この諸々創作物の妙は、「公式発信物」と「ファン発信物」というスタンスの混合にもあるんじゃないか、と個人的に思います。この混合により、ゲームそのものの設定は不完全ながら、二次創作という外堀が固められる事で、このコンテンツに触れる者が“奥行き”を想像する。“奥行き”の想像により、架空ゲームの非実在の骨組みが自動で創造される。このアイネバ幻覚の強度は、いわば『アイドルソシャゲ文脈』に詳しい者が触れれば触れるほど増していくのです。
それに加え、スタンス混合の利点は「アイネバを浴びた者の参入しやすさ」もあると思います。何せ元が幻覚なので。プレイヤーのゲームスキル・課金度・運関係なく任意のゲーム進行度へ進めるし、大筋のストーリーのみ気に入れば推しキャラ居る居ない問題は言わずもがな。そして、「アイネバ世界を消費して萌えた感想を呟く」、その行為そのものが「アイネバ実在世界を生産する」行為となるのです。
やっと来たよ神の話。上記の構造って信仰に似てませんか。誰も実像は見ていない。しかし語り継がれる伝承や宗教構造、視覚情報、そして信仰者の存在によって神の実在が尤もらしく感じられる。少なくとも今回に関しては、神がいるから信仰者が生まれるのではなく、神ありきで信仰する信仰者により神が形作られていく逆転構造になってますね。
再度自分語り入りますと、上記理屈抜きにとりあえず「これ面白そうなやつ」という事だけ理解した自分は、率先して幻覚を見にかかりました。一消費者としての感想ツイートに始まり、いっぺんアイネバ世界の考察も行いながら、“ソシャゲアイネバを知った者”としてのツイートを行いました。そして(サウンド面はまだ開拓の余地あるな!)という打算も含みつつ、テーマ曲の耳コピ……という名の創作を行い幻覚強化を行いました。タイトルは思いついてないし、歌詞は13秒付近の「テッダダッダーン!」が「愛 never die!」な事しか決まってないです。それと具体的にいつ何処の曲とか誰が歌ったとか指定無いので、テーマ曲がこれ一曲な必要は無いです。
まぁそんなこんなでどう話を〆ようかといいますと、草創期に骨組みを作り上げた有志の方々に敬意を表しつつ、一緒にアイネバ浴びようぜ!