というわけで『ミッドサマー』を複数回見て僕が気になった描写、監督インタビューの発言、公式サイトの解説や海外の考察などを備忘録としてまとめたよ!以下ふせったー。
※海外の映画ファンの考察や僕の個人的な印象も含まれているので信ぴょう性はあやふやです。ご参考までに。
・オープニングの扉絵が映画の顛末を全て示している(家族の死、ペレの導き、破局、メイクイーン)
・寝静まる両親のシーン。既にシューというガスの音が。
・両親の寝室にあるダニーの写真に花が飾ってある。
・事件後ダニーが横たわるベッドの壁に熊と少女の絵。
・ダニーに話しかけるペレの後ろに植木鉢があり、草の冠をかぶっているように見える。
・男たちがたむろする部屋にカカシのぬいぐるみ。「オズの魔法使い」のカカシは火が苦手。
・黄色い「ようこそヘルシングランドへ」の横断幕に小さく「大量移民反対」と書かれている。
・マジックマッシュルームの幻覚で手に草が生え、木が脈打つように見えるダニー。物語が進むに従って彼女と草花の同化は加速する。
・家族という単語でバッドトリップに陥るダニー。
・ダニーが見た鏡の中に口元にダクトを着けた妹の顔。
・気を失ったダニーの夢。両親の寝室で妹がこちらを見つめる。
・一行が笛の音に乗せてホルガに連れて行かれるのはハーメルンの笛吹き男のイメージ。
・村人たちに優しくあやされる赤ん坊と、誕生日を忘れたクリスチャンからケーキの切れ端を渡されるダニーの対比。
・アッテストゥパンで死ぬ二人の衣装は青。ダニーの両親のパジャマの色も青。
・ちなみに妹のシャツの色は黄色。ホルガの生贄の小屋と同じ色。
・監督曰く「生を黄色、死を青」として色彩設計したという。ホルガ村のあるスウェーデンの国旗も黄色と青。
・ダニーが夢の中で口から吐く黒い煙は排気ガスを象徴している。
・ダニーは”置いていかれる”恐怖にとらわれている。夢の中で男たちが逃げるのも、アッテストゥパンの崖下に横たわる家族を想像するのも、自分だけが置いていかれる恐怖。
・サイモンがコニーを置いて逃げたことをクリスチャンに告げるダニー。その手にはペレが「嗅ぐと落ち着く」と言っていた匂い袋?のような物を持っている。
・ミートパイ作りに誘われるシーンでもダニーは匂いを嗅いでいる。
・クリスチャンに配られるミートパイにだけ目印のような葉っぱが挟まっている。
・陰毛入りパイを食べるシーンで全員飲み物は黄色だがクリスチャンの飲み物だけ赤い。序盤で登場した「愛のタペストリー」には女性がコップに経血を入れる絵がある。
・クリスチャンの寝床の壁画は男女が人々に囲まれて性交する絵。
・経典を盗撮しているジョシュの後ろに現れたのはマークの顔の皮と下半身の皮を着けた人。(先祖の木に小便した彼に激怒していたウルフ?)
・ダニー、クリスチャン、ペレ、ホルガ村の村民が話している最中、調理場の奥の方でマヤがずっと話を聞いている。
・クリスチャンがシヴの部屋で見つめているのは燃える熊の絵。彼の顛末を暗示している。
・ダニーが被るメイクイーンの花冠の赤い花が呼吸するように動く。
・ダニーを祝福する人だかりの中にダニーの父、母、妹の姿。
・立ったまま担がれるシーンで背景の森が口元にダクトを着けた人物の顔に見える。
・ダニーの椅子の草がダニーの動きに合わせて動く。
・というかメイクイーン決定以降、食卓の料理や背景の森が常にグニャグニャ動いている。
・性交の儀式から飛び出したクリスチャンのペニスに血が着いている(無修正版)
・クリスチャンが庭で見つけた足はジョシュのもの。足の裏のルーン文字はKnowledgeを意味する。
・ジョシュの足が埋められていた場所はペレが庭いじりしてた場所?
・鳥小屋に吊るされているサイモンはまだ生きている(生きたまま背中を開いて肺を取り出す「血の鷲」と呼ばれるバイキングの処刑方法らしい)
・粉を吸わされて倒れるクリスチャン。意識を失いかけているところで小屋の入り口の隙間をよく見るとペレが微笑んでいる。
・コニーは水死体となって生贄の小屋に運ばれる。(ディレクターズカット版には彼女の死の顛末があるらしい?)
・小屋に運ばれるマークの死体には道化師のような帽子が被らされている(スキン・ザ・フール)
・「痛みを感じない」と言われたウルフは全身が焼ける痛みに絶叫し、「恐れを感じない」と言われたイングマールは恐怖に怯える(彼らもホルガが嘘に満ちていることに気づくが、それを訴える術はもうない)
・色とりどりの花々に包まれて完全に草花と同化したようなダニー。ホルガに完全に飲み込まれたことを暗示している。(最後は歴代のメイクイーンのように微笑み続ける)
・エンディング曲のタイトルは「The Sun Ain't Gonna Shine (Anymore)」(太陽はもう輝かない)
・ちなみにこの映画は常に燦燦と明るいが太陽は一度も映らない。