ところで今回尊かったサンソンについて。有名な話だけど、マリー・アントワネットは死刑台に上がった時、サンソンの足を踏んでしまい「ごめんなさいね、わざとではないのよ。でもあなたの靴が汚れなくて良かった」と言ったんですね。 #FateGO
そしてセイレムのラスト、そのシチュエーションがまったく逆の立場で再現される。
死を前にした人が生者の足を踏んでしまい(それはさながら死者がこの世へ残す未練のように!)「靴が汚れなくて良かった」と謝罪する(それはさながら死者が生者を引きずり込むまいとする優しさのように!)。
史実におけるマリーは足を踏んだ相手であるサンソンの手により、そのままギロチンの露と消えた。そしてサンソンは後悔し続けることになる。
でもサンソンは足を踏んだ相手であるマリーによって引き止められ、現世に戻ってきた。
この対比の素晴らしさ。二人にとって「死」「生」とはどういうものなのか、そしてサンソンにとってマリーがどんな人物なのかをこれほどまでに的確に表現したシーンもないですよ。素晴らしい。泣いた。