うづきけ、そのご「美佐子さんは求めてる」
「ねぇねぇ、彼氏くんはサメちゃんスキ?」
(サメ…ちゃん?)
「そう、サメちゃん♪」
「みさみさはサメちゃんスキなのです!」
「ほら、ぴょんこちゃんってイルカちゃん派でしょ?」
「だから、彼氏くんがサメちゃん仲間だったら嬉しいな~って思ったの!」
「だってサメってB級っぽくない?」
「ぴょんこちゃんひどーい!」
(うーむ…)
(イルカとサメ、特にどっち派という訳でもないのだけど)
(美佐子さんが神楽よろしくサメちゃんを抱いて寝ている姿を想像すると…)
(悪くない)
(そうですね、サメも――)
「あれ?あなたってイルカちゃん派じゃなかったっけ?」
「前にイルカちゃん可愛いって言ってたし」
(言ったっけ…)
(イルカちゃんを抱いてる神楽は可愛いけど…)
「え~…そうなの彼氏くん?」
(……言ったかもしれない)
「((じ~~))」
「イルカちゃんと」
「サメちゃん」
「「どっち?(なの~?」」
(困った)
(……決めるしかない、のか?)
(イルカちゃんとサメ…ちゃん)
(神楽と美佐子さん)
(どちらも丸く収まる、なにか…なにか…)
(こんな時…ぴょんこだったら…)
(ぴょんこ…私を導いてくれ!)
「ぴょ~~ん!」
(イマジナリーぴょんこ!)
「お困りのようですねっ!」
「そんな時はぴょんこにお任せぴょん♪」
( ぴょんこなら…! 神楽と美佐子さんの狭間にいるぴょんこなら…きっと!)
(教えてくれぴょんこ! イルカとサメ、どっちがスキ?)
「ぴょんこはですね~~」
(ゴクリ…)
「ぴょんこは、あなたがダイスキですっ♪」
(違うそうじゃない)
「という訳で、シュラバ頑張ってくださいねっ!」
「ぴょんこはいつでもあなたを応援してますぴょーん!(ピョーン(ピョーン(ピョーン」
(……何の答えにもなってない)
(答えに…ならない?)
(……!)
「随分長く考えこんでるけど、大丈夫~?」
(ああすいません、つい…)
「顔が面白い事になってたからぴょんこは飽きなかったけど」
「で、答えは?」
(僕がスキなのは…)
「「…………」」
(シャチです!)
「ふーん、シャチかぁ…」
「シャチちゃんもいいわね~」
(アレ…? なんか軽…)
「そうだっ!せっかくだし、今度三人で水族館とか行くのもいいかもしれないわね~」
「みさみさちゃん名案!」
「でしょ~?みさみさ冴えてる~♪」
(自分の葛藤は一体…)
「という訳で、イルカとサメとシャチが見られる水族館、探しておいてね!」
「よろしくね~彼氏くん♪ みさみさ楽しみ~」
(えぇ…)
(その後、水族館を探す過程で自分のシャチ発言のせいで更に大変な事になったのはまた別のお話)