★My Sweet Blossom
完全攻略したので、ネタバレ含む物語の考察+感想という名の悲鳴です。
「深読みしすぎなんじゃないのか?」と何度も頭をもたげるが、「うるせ~~~~!考察するんじゃい!!」と半ば幻惑に囚われながら憶測で書き殴っている考察文です。
文章纏めるのが下手なので、取っ散らかっています。ご了承ください。
■1回目のクリア時の感想
ウディコンでお見かけして、どうしてかお花の画像からただならぬ妖気を感じ取り、興味本位で手に取ったのが初めての出会いでした。当時は狂気に呑まれながら最後まで勢いで駆け抜けて、放心状態でうわ言のようにお花のことを脳内で呟いていましたが、「そういえば物語の考察は表面的な部分のみで、そこまで深掘りしていないな?」と気付き、感想を纏めるついでに改めて二度目の邂逅を果たしました。
Q表面的な考察って、どのくらいよ?
A木こりの青年がどうしてママに怯えているのか、パパはどうしてぶら下がってるのか、花とは一体、というあたり。
他にも、二度目のプレイ途中に、聖職者さんの素性に「あれ?」と疑問が過ぎったのも、考察を深掘りするきっかけでもあります。一回目は青年の狂気に呑まれてそちらにばかり集中していたが、よく考えて読んでみれば、不自然な点はいくつもあった……。
以下、本編内での情報と考察を色々纏めます。
すべて憶測です。とても長いです。覚悟してください。
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■木こりの青年(リュカ)
森の山小屋に住む、木こりの青年。女性嫌い。
黒髪に碧眼。身長180cmちょっとくらい。齢は若者より少し年上程度。
山小屋では家族三人で住んでいた。両親は死去。
お菓子と花が好き。読み書きはできないけれど、忘れているだけ。
聖句を暗唱できるくらいなので、かなり信心深い。
教会の命により夜の森を見回りしているが、それは名目だけで、実際は彼の行動制限をさせるための命令である。
夜に限定化されているのは、村娘らが人目を掻い潜って、彼の家に入りやすいからか。(「初めての訪問」を読む限り、見張りは一応いる様子?)
もしくは、ただ単に彼の行動制限をする目的か。(朝夕は木こりの仕事をさせて、夜は見回りで森から出ないようにさせている)
そういう牽制をしなくても、彼自身はあまり人と関わりたくなさそうなので、制限の効力があるかどうかは定かではない。
教会での目的が「殺害」「捕縛」であるならば、行動制限による村へ及ぼす危害の阻止ではなく、確実に仕留めるための「逃走の剥奪」かもしれない。(信心深いところも利用している?)
語りのテンションは一定しておらず、情緒不安定気味である。
両親のことを慕っている様子だが、母の死に安堵したり、母のことに怯えたり、特に母親に対しての印象がブレにブレている。父親に対しては何かの罪の意識で謝罪したりしている。
「ハハ、まさかまさか、そんな、こんなヤバイ設定ではあるまい……深読みのし過ぎだ……」と何度も脳裏にかすめた疑問を払い続けていたけれど、どうも拭いきることができない。
ヒマワリが好きな母。ヒマワリが嫌いな彼。二人きりになると見つめてくるヒマワリ。華やかな母。三人しか住んでいない山小屋。水曜日はパパのいない日。水曜日に現れる、森の奥にいる逃げられないママの幻惑。女性嫌い。極度に近親姦を嫌う彼。父への罪の意識……。
「幼少期に、母親に強姦されていたのでは……?」
そういう仮説を設けるとすると、色々と納得がいく。彼の精神がおかしくなってしまったのも、女性が嫌いなのも、近親姦に異様な拒絶を見せるのも、父が母を殺したことも、母の中に何かがあったことも。
強要されたとしても、それは結果的に父から母を寝取ったようなものになるし、罪悪感のようなものも湧く。それで父が憤怒して母を殺し、絶望して自殺したのであれば、尚更救いようがない。
父が母の腹を掻っ捌いたのも、「子供ができているのかどうか」を確かめるためにやったことなのではないのか。いや、それはそれで冷静に考えると、いくら怒りに任せてであれ、かなり狂気じみた行動になるが。
「なんで小説みたいな文体になってるの?」
本当だ……いつの間に……不思議だ……。(ゲームを横目に文章を書いてるので影響を受けている)
上記のことは、全部強い幻覚みたいなものであったらいいなと願っています。
■木こりの青年の両親
●ママ
華やかな人。ヒマワリが好き。
森に女は入っていけないと言われていたが、父との大恋愛の末に一緒に住むことに。
ママのお腹の中に嬰児の死体があった。
教会の聖句を教えてくれたのはママなのかなと考えている。
●パパ
とても生真面目。
ママを解剖するように殺した後、首吊り自殺をした。
ママをとても愛している。
森での生活を教えてくれた。
■聖職者(クラウス)
教会からの遣いでやってきた聖職者。孤児。
亜麻色の髪に琥珀の瞳。利発そうな顔。
齢は木こりの青年と同じくらい。木こりの青年より背丈が少し高い。
自己犠牲の証である赤いケープを纏っている。
教会から孤立しているし、教会の人間が嫌い。
初見クリア時は女性と思っていたけれど、改めてプレイしなおしてみると、女性ではないかもしれない。
かといって完全な男性ではなく、体は男性、心は女性のトランスジェンダーな気がする。
木こりの青年が「彼女」と名称したり、一人称が「私」であったりと、読み手からすると「女性」と識別してしまう要素が盛りだくさんあるけれど、おそらく……。
「女の歓びを歌う歌」を泉で歌っていたり、裸体を見られた後に「美しいお嬢さん」との言葉に怪訝な表情を向けたり、「人恋しさを慰めてください」と言われて「あなた……あの、見ましたよね?」と、自分の体を男と見た上でその言葉を言っているのかと尋ね返したり。(木こりの青年は、「破廉恥な歌を歌ってたのを内緒にしてほしいのかな?」と思っていたようだが、それだとしたら「聴きましたよね?」という言葉になるだろう)
あるEDでも「そもそも、(彼の求めに)応えることができない」とも言っているし、「私は美しいお嬢さんには決してなれやしない」「それでもその言葉は嬉しかった」とも言っている。自分の名を忌々しく思っていることなども。
もしも、そういった性質を持つのならば、なるほど、教会での居心地も悪いことだろう。教会でなくとも、非常に生きづらい世界だと思う。異端として偏見の目に晒されながら生きているかもしれない。
そのような苦痛の中で、自身を(勘違いなどでもなく、体も見た上で)女として認識してくれる木こりの青年の存在が、本当に救いになることだろう。
■猟師
木こりの青年のことを、おそらく他の村人よりはよく知っている老人。
少なくとも、木こりの青年が村娘の失踪事件の犯人であることは知っているだろう。
教会からの伝令も、彼が伝えた。
木こりの青年の両親の遺体は彼が埋葬した。
10年前に彼の家での惨状を見て、怯え切っている。
■村娘
率先して木こりの青年の元に向かっているというより、若者たちの間で度胸試しで夜の森に向かっている気がする。
村娘も何かに誘われて、という面もあるかもしれないが、何らかの噂や刺激を求めてふらふらと彷徨い歩いてきたのだろう。
どうして積極的に木こりの青年を襲うのかは謎。見目麗しいとはいえ、狂気にやられている部分が多数を占めていると思うので、これもいわゆる森の魔と呼ばれるものの影響なのかもしれない。
■お花
女性の体の一部分。(主に腕や手)
女性が発情した瞬間、もしくは月経が訪れた瞬間に、木こりの青年の認識からは彼女たちが花に見えるらしい。
夜の森に消えた娘たちは、おそらく木こりの青年の手により花にされている。
女性の全員が全員、お花に見えているわけではなく、上記の状態ではない女性はお花には見えないのかもしれない。
もしくは、女性の血がすべて「花」として見えている?(ママのお腹と外にも花があったと言っている)
しかし、とあるEDでは対象が聖職者さんにも向いているので、木こりの青年の認識に応じて花になるかどうかが変容するのかもしれない。
■森の魔
夜の森にあると言われる、森の魔。古い言い伝えのようなもので、若い村人たちはあまり信じていない。
教会は森の魔を認めない。森の魔は、いわば超常現象や、まだ科学的に解明されていない不可思議な現象のことを指していそう。もしくは、本当にそういう人を魅惑するような、狂気においやるような何かが存在しているか。
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■花言葉
エピソードと花言葉が絡んでたりしていないかな~と考えながら調べてみましたが、絡んでいたり絡んでいなかったりでよく解明できなかった……。
●アジサイ:移り気・浮気・家族団らん
●カーネーション:母の愛・真実の愛
●ガーベラ:希望・前進
●コスモス:乙女の純潔
●コチョウラン:清純・純粋な愛
●スイートピー:門出・別離
●スイセン:自惚れ・自己愛
●スズラン:幸福の再来・純粋
●チューリップ:博愛・思いやり
●ネギボウズ:愛嬌・くじけない心
●バラ:愛情・熱烈な恋
●パンジー:物思い・慎ましい幸せ
●ヒマワリ:あなただけを見つめる・愛慕
●ユリ:純潔・威厳・無垢
●ライラック:思い出・友情
●リンドウ:あなたの悲しみに寄り添う・寂しい愛情
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■まとめ
なんにも纏まっていないです(放り投げられる筆。散乱する花)
エピソードを見ていると、他にも「実は生き別れの双子だった説」とか色々な仮説が湧き出てきて、余計に収拾がつかなくなりそうでした。明言をしていないので考察するしかない。色々と話の膨らみようがあるので、それが良いんですよね、それが良い……。
なんとなく、じわじわと正解に近付いている感覚が心地いい。
(それで見当違いな方向に突き進んでいたら、もう恥ずかしくて爆発してしまいたい)
聖職者さんの素性で「いやあ、ハハ、まさか~!深読みしすぎ~!」と自分の思考が物凄く偏っているものだと思っていたのですが、上記の考察を纏める手前でおまけテキストを読んで、ぐらついていた芯が固まりました。どうもありがとうございます。
長々と読んで下さり、ありがとうございました。これらはすべて私の幻覚と幻聴です。
さあ、それよりもお花を育てましょう。レッツ ガーデニング!