コンスタンティノス、このFGOというゲームに於いてのプロデュースがこの上なく丁寧でテクニカル。実装前に本来の彼を、時期をずらして時期を、ストーリーで叛逆した彼を。かつてこんなプロデュースをされた鯖はいただろうかと思う。
ある意味ナイチンゲールさんもそういうノリか…?ある意味……(監獄塔イベでメルセデスとしてお披露目、たおやかで弱々しくも人を救いたいと願う幸薄そうな女性像から一転しての5章実装、殺菌、消毒、切断である)
まずホワイトデーイベで本来のコンスタンティノスを見せる。
人理を守るために召喚された彼を。
穏やかで、守れなかったことに悔恨を懐きながらもより善き未来を望む彼を。
それからコンスタンティノス先行実装することでより本来のコンスタンティノスへの解像度を高める。
(ちなみに私は6.5章始まってから召喚したのであんまりそこの余裕はなかった)
それから本編のコンスタンティノス。
優しく穏やかな彼。そう、知ってる彼だ。そう……
そこからの、人理を守りたいと言ったサーヴァントへの容赦ない処断。
衝撃的だったよね。
ああ、叛逆を胸に抱いた彼は私達が知ってる彼じゃないんだ…という衝撃。実感。
それからはなんとなくいけ好かないな、コンスタンティノス……
清廉ぶりながら嘘をつき、大義名分を掲げながら侵攻する……いけ好かん……
そんな感情を懐きながら話を進めていっていたけどさぁ。
突然口調が崩れて「俺」になるじゃん!?!?!?!?!
やめてくれ 私はそういうのに弱いんだ……
え、屈託なく笑うヨハンナとまいったなぁ、みたいにふわりと笑うコンスタンティノス何!?やめて!!?突然性癖にバフをかけないで!?!?
「つまり俺以外のどの私も、この特異点の彼女に対する感情を抱くことはない!」
「第二の生とは、こうでなくては」
最ッッ高………
散々、「本来のコンスタンティノスはこう」っていうのを事前に提示しておいて、
今回のコンスタンティノスはこうなりました、を提示しておいて、
「これを得られるのは、俺だけなのだ。」と、宝物を抱えて笑いながら消えていくコンスタンティノス。
コンスタンティノスが史実では皇帝の衣装を脱ぎ捨て前線で戦い、死んだので死体が見つからなかった(どれなのか分からなくなった)ことを「天使に連れ去られて消えた」とするのとあそこは重ねたんだろうなと思う。
(あと逃げるやつは助かってくれ、戦うやつは一緒に最後まで戦おうという演説)
第二の生で、またしても同じような結末を迎えた、としながらも
唯一無二の感情を抱いた籠城の王が、最後には門を出て「ここが外だったか…」とするのが最高にエモい。
門は開かれ、王は外に出て、笑って消えた。
あそこに居たコンスタンティノスは唯一無二。
彼だけの宝物を抱えて消えた。