いちおう、民間療法と代替療法とがん治療についての、コメント内容をこちらにも転記しておきます…ね
コメントしたのはこの棘です。
https://togetter.com/li/1263452
「さくらももこさん、最後は民間療法で乳がんと闘っていた…「なぜ民間療法」「抗がん剤治療きつい」「選択の自由」などさまざまな声」
この棘コメントで、ステージ4は助からないと断言したり、あまりにひどい内容があったのでコメント投下しました。
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まず「ステージ4」はまず助からない、という古くて間違った認識を改めていただけますか?一口に癌と言っても、発生部位や種類により全然違ってきます。他の臓器に転移したら全てステージ4となりますが、それでも標準治療で寛解する可能性は十分にあります。まずは自分の状態を正しく知らないと、選択することもできません。民間療法という名の詐欺集団は、不安に思う患者と家族からその選択肢を奪う点で非常に質が悪い。
あと、代替療法と、代替療法と偽った詐欺行為をごっちゃに考えることもやめてもらえますか?緩和ケアとして効果があると実証された代替療法(鍼灸、マッサージ、漢方薬など)は、標準治療の場でも積極的に取り入られています。代替療法を学んだ私も、だからこそ「代替療法はサポートは出来ても治療は出来ない」とよく知っています。
終末期になってからのターミナルケアと、まだ間に合う段階の治療とも混同させすぎです。高齢者以外の癌は時間勝負、いかに早く手を打つかがポイントなのです。そんな段階で「標準治療は苦しくて痛くて効果ない」と言う輩どもを選択肢として置くことをよしとしますか?冗談じゃありませんよ。死者に鞭打つことはしたくありませんが、それでも今までの有名人の選択したことの結果を、冷静にこちらは見て判断すべきだと思いますし、万一にでも「選択も自由」などと言ってほしくないです
未病、不定愁訴の段階での民間療法を全否定するわけではありません。前段階で健康に気遣うという程度ならいいでしょう。しかし、一旦発症したものはそれでは治らないのです。ここで当事者でもないのに変な擁護者が湧いてますけど、民間療法も選択肢として自由だという人間の発言を、決して許すことはできません。
ちなみに私の主人は腎癌で肺に転移してステージ4です。以前は腎癌にはインターフェロンや放射線治療は効果が薄く、10年前なら手の施しようがないと言われていたでしょう。しかし今は分子標的治療薬という優れた医薬品が生まれ、それによって寛解した人も多いのです。医療のアップデートのスピードは目を見張るものがあります。もちろん万全ではないでしょう。しかし主人の事例もまた、医薬の発展のために少しでも役立つと私は信じています。
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(補足:分子標的治療薬は2008年の段階では既にあったので、10年前というのはいいすぎだったかも。ただ、それが保険適用になったのは最近です。)