あとこれもネタバレなんだけど一番泣いたの引きこもりで世界を救うジナコさんだったわ
ガネーシャの核になってるジナコ=カリギリって女の子はCCCに出てきたカルナさんのマスターの子なんだけど、この子はほんとに何もしねー根性なしのヘタレの引きこもりなんですよ。
どんだけ根性なしかって、124名のマスターの勝ち残りトーナメント(敗者は死ぬ)である月の聖杯戦争に自分から参加した癖に、結局戦うのが怖くなってバトルの呼び出しに応じることすらできずにそのまま不戦敗になったぐらい根性なしなんですわ。不戦敗でも負けは負けだから、その時点で生きて帰れなくなるって分かってたのにそれでも動けなかったドヘタレなんですわ。引きこもりの自分を変えようとして聖杯戦争に参加して、カルナさんという鬼札を見事単発で引き当てることができたのに、それでも変われなくて戦うことすらできず引きこもった上に、CCC劇中でもほんとに最後の最後までひたすら引きこもってただけで、そういう自分が嫌いだ、嫌だ、って思ってるくせにやっぱり恐くて自分から何かすることもできず、このまま何もしなかったら死ぬって分かってたのにそれでも動けずに引きこもって震えてただけだった子なんですわ。ほんとにどうしようもない奴だったんですわ。
でもカルナさんはジナコのこと「それでもいい」って言って、引きこもり続けてたせいでムーンセルから出られなくなってこのまま死ぬしかなくなってたジナコを助けてくれたんですわ。ジナコにはこんないいとこがあるとか、ジナコのこういう強みがみんなを救ったとか、そういう理由はなんもなしに、ただ「お前のような人間がいてもいいと思う」という大肯定。特別な能力などなく、かといって凡庸と呼べるほどの汎用性もない、何かをするという意思もなく、ただ世界に怯えるだけの無能な小さい命であるジナコの在り方のことをカルナさんは最初からずっと「そういう人間がいてもいい」くらいの理由で助けてくれて、ジナコはほんとに何もせずに助けられて終わるんですよ。酷い理不尽なの。ジナコだってそんなん困るだろってレベルの理不尽なの。何の理由もなく助けてくれて、最後まで命張ってくれるんだよ。29歳82キロの無職の引きこもりであるジナコ=カリギリを助けてくれたのは世界でカルナさんだけだつたんですよね。美人だから助けたとか善良だから助けたとか一緒に戦って欲しいから助けたとか命は全て救うべきだから助けたとかそんなんじゃない。彼女が自分のマスターであり、彼女が助けを求めているなら勿論命を捨ててでも助ける。ジナコみたいな人間がいたっていいと思うから助ける。お前には価値があるとかやればできる子とかそんな話でもない。無価値な人間だって、やってもできない人間だって別にいい、そういうクソデカ肯定を一方的にぶつけられたのがジナコ=カリギリという人間がカルナという英雄にされた仕打ちだったんですよ。
そのジナコさんが、引きこもりを克服して頑張るとか、自分の悪いところを直して立派な人間になるとか、そういうんじゃなくて、ほんとに『引きこもり』で世界を救ったのがヤバいんですよ。カルナさんの言うとおりだったなって。ジナコは本当にジナコのままで良かったんだなって。私はね、序盤でヒーローに命を救われた取るに足らない一般人が、ラスボス戦でヒーローを助けに来るような展開が大好きなんですよ。カルナさんはジナコさんのヒーローだから、ヒーローに「後を頼む」と言われたからジナコさんは頑張った。『自分がやってみる』って口にして、本当に最後までやりきった。やったぞ!ジナコさんがついにやったぞ!そしてヒーローは帰って来た!引きこもりが世界を救ったとき、時空の彼方からヒーローが帰って来た!
情緒狂うでしょこんなん!無理でしょ!
いや無理だわ!気が狂う!
CCCやりたくなってきたけど今CCCのジナコの顔見たら嗚咽で息できなくなりそうだわ。