188話 尾形について与太話。おそらくは4話で重傷を負ってからの5巻で容姿を変えての再登場と同じく、新たな門出の意味合いなのだろうけど隻眼というのは神様っぽい符合だよなと思うなど。
隻眼の神の伝承は世界各地であるけどそういうカムイもいたりするのだろうか。
日本の天目一箇神、ギリシャ神話のキュクロープスなど、隻眼の神は鍛治製鉄と結び付けられることが多いのだとか。
もののけ姫でお馴染みたたら製鉄と関連があるとされるデイダラボッチも一つ目の巨人として語られる場合がある。たしかにあの矢が刺さってからゆっくり倒れていく姿はシシガミ様めいたものがあった。気がする。ふじみ姫…
符合は重なるもんでみんな大好き(?)カインとアベルと尾形勇作兄弟の重ね合わせについても、人類最初の殺人者であり弟を殺し追放の身となる兄の名カインはヘブライ語で「鍛治屋」を意味する。
余生は実戦経験と先見性、戦略性の才を活かして武器開発に転じてみる?
しかし尾形を神格化というのは皮肉めいている。
古代の鍛治と隻眼の伝承が重なるのは一説によると鍛冶場では片目で炎を見つめ続けるため老年になると片目が衰えるのだとか。
隻眼を一種神格化した伝承も、元々は神への生贄に捧げる人間が逃亡しないよう片目を潰したことに由来するとか。
物事にはすべて理由があるってやつだ
私は読者で物語として扱ってしまうため話の中における意味づけやモチーフとしての隻眼の話をしてしまうけれど、事実としては片目を失うという重傷を負ったというそれ以上でも以下でもないわなあ。
過剰に意味づけを行うのは正当化と変わらないし、それこそ尾形に鼻で笑われてしまいそうだ。
きっと馬鹿にして笑ってくれる尾形がとりあえずは生きていてよかった〜〜〜〜大好き