2人の英雄を鑑賞して久しぶりに視覚的な情報を得たので、ウォルフラムって徹底的に「素顔」を隠しているんじゃない〜〜!? ということについて考えさせられました
犯行時のウォルフラムの服装は、金属の仮面、黒いフェイスペイント、白のロングコート、手袋、というもの。
けれど初登場シーンでウォルフラムは黒い上着を着ている。次の登場シーンでは、タンクトップ姿になり、手袋を着けておらず素手、ズボンや靴に至るまで犯行時の服装とは違っていた。
犯行時とそうでない時でここまで徹底的に服装を変えるものだろうか?
そもそもの話、ウォは金属の仮面を付けているうえにフェイスペイントという、いわば「二重に覆面をしている」状態なんですよね。さらに、彼は「ヴィランを演じている偽物ヴィラン」「を演じている」訳だから、「二重に演技をしている」状態でもある。徹底的に素顔を隠している。だからこの服装全とっかえも考慮に加えると、「ヴィランである時」と「そうでない時」がウォルフラムの中で明確な差別化がされているように思える。ヴィランを演じるという意識がどこかにあるのではないか? 服装を変えて仮面を被ることで本心を隠し、人を傷つけて踏みつけにしても何も感じない状態にしているのではないか?
この徹底的な素顔の秘匿っていうのは終盤のバトルシーンを見てると面白い。ウォルフラムは人を煽ったり罵ったり、とにかく口が達者な印象がある。それに部下に指示を出したり、コントロールの正確な金属操作と銃撃を使い分けるクレバーさも目立つ。
けれどタワー屋上のバトルにおいて、仮面を捨てペイントも剥げ、筋力増強によって手袋もコートもアーマーも破れて素肌が覗いた状態になると、彼は言葉も戦法も大いに変わる。言葉は単純に、戦法もただ質量をぶつけるだけの力押しになる。
仮面や服装という「衣装」が取り去られた事でクレバーさが失われ、もっと野蛮で本能的な「本性」があらわにされたようなシーンでとても興味深い。
初登場時からずっと(偽物ヴィランという)覆面を被り続けていたウォが初めて素顔を晒すといえるのが、この終盤の屋上のシーン。
ウォの被る「覆面」と隠されてる「素顔」について、考えさせられた1日でした。ありがとう4DX。