はじめまして 後日談
賭博師、藤見末吉郎は、クリスマスの夜に不思議な経験をしてから日常へと戻っていた。
ハンかチョウか…
サイコロを振って出目が決まる。
「この出目だと渋いですな…うーん、運がない、ハハ」
「末吉さん、あんた毎回そう言って初めよるけど、終わる頃には勝ってるやないか。」
「あれ、そうでしたっけ?まあたまたまですよおー。」
そんなこんなで末吉郎は今日も後から勝ちを頂く。
今は良くなくても、いずれ吉になるからさ。
ぼちぼちやってって、それで大吉引いたら良いだけなんよな。
そう思いながら、吸い慣れた煙草の代わりにガムを噛みつつ帰路に着く。
「帰ったで。」
「おかえりなさい。」
リビングには恋人の雪根が七星を抱いて座っていた。
そろそろ2歳になる。
雪に埋もれた段ボールの中で彼女を見つけてから、色々あって引き取ることになった。
「まんま、、ぱっぱっ」
七星が2人の方を見ながら呼ぶ。
その姿を見て顔がついついニヤけてしまう末吉郎であった〜
※関西弁のイメージだったけどひよった