新納彼の「俺が本当になりたいのはああいう弁護士なんだ」、ずっと隠していた本心なんだね!? 知らなかった、あの場で見て口に出した半分勢いの言葉だと思ってた、なんかごめんね……
虚勢なく憧れる少年のような顔で嬉しそうに笑いながら告白して、言った後のはたと我に返って視線が下がる様とか、目を泳がせながらちらっと上目遣いで“私”を見てまた目を伏せて「……おどろいたか」って罰の悪そうに呟くのとか、もう完全に本心じゃん……
ずっと隠してたの……? 口さがなく否定されるのも“私”に真似されるのもいやだった君だけの大切なものだったの……?
気まずそうな新納彼から姿勢ごと視線を逸らして見ないであげてで話題を切り替えるような「これでわかっただろ」からの会話、怪訝そうな新納彼と静かな田代私のやり取りが(音だけ拾うと)淡々と続いていくの、内容とも状況とも一致してなくて震え上がりますね……
新納彼、突然ようわからんこと言い出した田代私を怪訝そうに見つつ、やわらかめに穏やかに受け止めてるの、優しさ半分状況への諦め半分みたいな感じ なんだかんだ新納彼は嫌いじゃなかったんだよなこの幼馴染のこと 頭はいいのに世間知らずで時々とんちんかんな親友みたいな関係だったのかな……
裁判や今後のことを話してる二人がどこか穏やかで淡々としているので見ていてちょっと穏やかな幸せって思わなくはないんだけど、でもこの二人が求めてたのはスリルなので……
田代私、感情の読み取れないお人形さんみたいな静かな表情でやり取りしてたのに「まだわからないの?」で目を眇めると溜まってた涙が目の表面を歪めて、どうしたどうした泣きそうになりながら今の会話してたの?どうした!?ってなる どうした……(好きです)
幻覚高めのことを言うんですが、田代私は新納彼の完全性が否定されるときに目を揺らして動揺するよね……(ここまで幻覚)
勝利宣言をするように続けざまに、でも静かにお人形のような目で連ねられていく田代私の言葉を聞きながら、まさかって衝撃に打たれていた新納彼が悔恨みたいに顔を歪めて組まれた手に頭を押し付けるのが、まるで祈るような形をしていて 祈りではないと思ってはいるんだけど、あれは何に向けた想いだったんだろう……自分のこれからか、何も気づかないで操られていた悔しさか、こんなことになってしまった親友か
乾いた笑いを浮かべてた新納彼が「こわくなったか?」の声を聞いて苦笑にも近いものに質を変えて、名前を呼んでからゆっくり“私”に振り向く目に涙を浮かべているの
わたしにはあの眼差しに憐れみを見たんですがあれがどんな感情なのか本当のところは“彼”しか知らないんですよね(“私”はもうわからないんじゃないかと思っている)
階段を上がってくときもなんかいたわりとか慰みとかそういう感じの表情をしていませんか新納彼 段を上がりきって赤いライトのところに入るとすっと無表情で前を見る
99年田代私
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