空知は結局のところ現実主義者なんだと思う
空知英秋はリアリストだと何回か語ってるし
ネット上でもその意見をよく見かける。
銀魂って綺麗事に見えて全然泥臭い。
そして決定的な答えはいつも書かれていない。
投げかけた問いをフワッと書いて確信は放置、
今回の戦争も結局確信には触れていない、もっというと「喧嘩は両成敗だよ」って勝負の答えを放棄してる。
私は、この銀魂の形は読者に対して後は自由に考えてそれぞれの形で受け取って欲しいって意味なのかなってずっと思ってたけど、
銀魂の中で答えを書き切ってしまうと、空知の主観の物語りなってしまうし、それぞれの侍の形を否定する事になるからだと思った。そして世の中に正しい正解なんてないという現実的考え方な気がする。
それに、新八が銀時の真似事をしても結局はあんまり変わってなかったり
江戸には天人が相変わらず風を切ってる。
ラスボス虚も皆で強くなって倒せるのかと思えば自ら命を経って終演。なんて清々しくない物語なんだろう。でもこれ凄く現実的。世の中そんなに上手くはいかなくて、銀時の心の闇だってそんな簡単には解決しない。
銀魂の世界はループを上手に描いてる。似たような展開似たような物語、似たような心境。その中で必ず小さな小さな変化がある、その小さな変化を上記の物語で表現してて、この世界は簡単に変わらないけどね、
戦争を通して人々に芽生えた侍魂は天人が居ようと生き生きし堂々と生きれるようになってるし、新八は天人に逆らえるような精神の強さと目指したい人を見つけ、銀時は何も解決出来ないことで何かを得た。もしくは虚の一言は呪いではなく銀時を解放する魔法の言葉なんて気もしてる。
繰り返してく小さな成長という変化を起こしたと。
凄くこの話達が現実的だと(しつこい)思うんです。
私達の世界も何回も戦争を起こし、何回も失敗を繰り返してく哀れな人間じゃないですか。
そこを表現してて、でもそんな世界に侍という1人1人が自分の芯を持っていたら、何か変わるんじゃないですかね、全部は変えきらなくても戦争や争い事減りそうじゃないですか?もっとかっこよく生きれそうじゃない?と。
空知はこの現実世界に昔居た侍達の魂を継いで行きたいんだと思う。この全巻を通して侍書みたいに私には思えた。
支離滅裂だけど、ずっと言いたかった