空組三機の中で多分コリンズが一番下の階級でリーダーとファリアがコリンズを挟んで飛んでるのとかコリンズが撃たれた後からお互い名前を呼ぶようになるというささやかな変化で彼らも一人の人間であり人間同士の関係だったという含みがとてもいい。
ノーランの祖父が彼らと同じように第二次世界大戦の航空士として出撃していて、クルーの中では30代と年長で18、19頃の若いクルー達から尊敬し慕われていたそうで、ファリアとコリンズの年齢設定はわからないけど(中の人は12歳差)コリンズはリーダーやファリアをすごく慕ってただろうし、コリンズにとってはヒーローだったのかもしれない。
ファリアの計器が故障したことも知っていてああして逐一燃料の残量を報告していたコリンズは、見上げた上空にいるファリアの燃料はもうほとんど残されていないことはわかっていたのかもしれないけれど、重油の中で喘ぐ兵士を引き上げることすら忘れた一瞬、"come on farrier! come on!"と空から目を逸せずに必死に声を荒げてしまったのはやっぱり彼にとってファリアが希望でヒーローだったのかな。
劇中ファリアが「コリンズ」って呼んだのはもう着水する間際でコリンズに聞こえてはいたけれど応える余裕もなく、コリンズが「ファリア」って荒げた声はファリアに届いていなかったのもぐっときてしまう…。