三国○密30話、司馬懿の助力を得た曹丕は、兄・曹昂の死の真相を聞き出すが、実は兄は曹操の正室の座を狙う曹丕の母・卞氏の陰謀で殺され、さらにそれを察知した父に自分が疎まれるようになったと知り、絶望する。続き(くれぐれもネタバレ注意)→
曹丕ちゃん的に重大なシーンなので、自分用メモを兼ねて、もうちょっと詳しく。※理解不足で間違っているところもあると思います
曹丕は、父・曹操に冷遇されているが、それは当初からではなかった。曹操の長男で曹丕の異母兄である曹昂の死以来、父の態度が急に冷たくなった気がしていた。そのため兄の死に何か裏があるのではないかと考え、探っていたが、真相には辿り着けないまま、危機に陥ったりしていたところで、司馬懿が協力してやると言い出した。
司馬懿は、裏切って曹丕を捕らえたフリをして、張繍に殺させようとし、曹丕は殺す前に、張繍軍の襲撃から曹操を逃がそうとした曹昂が戦死した宛城の変の真相を教えてほしいと頼む。張繍は愚直なキャラで、本人は詳細を知らないまま巻き込まれたような感じだが(?)、彼のもたらした情報を元に、司馬懿と楊修が推理して、真相が判明。曹操の元正室で曹昂の母の丁氏は、曹昂を死なせたことを恨んで曹操と離婚したために、卞氏が正室になった、という流れは概ね歴史どおりだが(厳密には、歴史上は丁氏は曹昂の実母ではないが)、実はそれは曹昂を殺すための陰謀であり、その黒幕が卞氏だったという設定。
しかし真相を察知してなお曹操は卞氏を正妻として側に置き、曹植を可愛がっている。すべての恨みは、第一位継承者となった曹丕に向けられた。なぜ自分一人だけが? 不公平だ、と涙目で呟く曹丕。楊修らの不意を突いて縄を切った司馬懿は、真実がわかったのだから父上に贖罪に行け、と逃がす。曹丕は「おまえの陛下」を救っておまえと父上に借りを返す、と答えて駆けていく。
※官渡の戦いの最中で、袁紹陣営にいる劉平はすでに身分を明かしているが、鄴に潜入した折に見た袁紹の統治に疑問を抱いており、さらに帝位を狙う袁紹が、曹操に勝てば禅譲を迫るつもりだと悟り、許攸を利用して密かに曹操に味方することにしていた。
※司馬懿は、すべて見越していたのだろうか? 曹丕ちゃんはずっと追い求めていた真相に辿り着き、司馬懿は劉平を手助けすることに成功、と思えば、利用し合ったとも言えるけど、曹丕ちゃんにしてみれば、救いのなさすぎる展開に……。
騙されて逆上した袁紹は、劉平と皇后を殺そうとする。袁紹に仕えていた例の天下一の剣豪・王越(王服の兄という設定)が、劉平らを殺しそうになるも、飛び込んできた曹丕が救う。曹丕は、父上に私が陛下を救ったのだと伝えてくださいと言う。そうすることで私の罪業を返済したい。止むを得ず劉平はそれを受け容れて逃げる。
※犠牲になって劉平を逃がそうとする曹丕に、正義漢の劉平は例によって抵抗するが、別途、袁紹に毒を飲まされた唐王妃を緊急に救わなければならない事情もあったため、押し切られる。
やがて味方の兵も王越一人に全滅させられ、力尽きた曹丕は自ら王越に殺されようとする。首の傷跡(弟の仇として曹操を恨む王越に襲われて重傷を負ったが、劉平の医術で救われた)を指し、おまえに受けた傷だ、ここを刺せ。父上、兄上、あなたがたにこの命で報います。その態度に興味を持った王越は、彼を殺さずに拉致する。
※そんなわけで、曹丕ちゃん、またもや攫われる。
※31話でまだ王越との話が続くので、別途もう少し感想を書きます……。