ドラマ冒頭、皇帝になる前の劉平が司馬懿に逆らって助けた賊の少年が、更正して兵士になったせいで、機密がバレる因になり、最終的に敵軍の手に落ち、籠城する漢軍を挑発するため投石器の石代わりにされかけるところを、劉平が射殺する場面好き。続→
少年兵が、城に向かって助けてくれと叫び続けて、籠城側も動揺するけど、挑発に乗るわけにはいかない。あわや無残に投石器で投げ込まれるところを、劉平が自ら射殺する。
劉平は、自勢力の利益のために味方を見捨てたり殺すようなことには絶対にしない、というポリシーで、伏寿や司馬懿がそうした冷徹な道を選ぶたび激怒して、伏寿と決裂しかけたこともあった。ずっと司馬懿には甘いと思われている。
自分の手で殺すことで少年兵を恐怖から救い名誉を守るためとはいえ、初めて自分の意思で味方を殺したことには変わりない。それに使われるのが、冒頭で少年を殺さなかった弓。
かつて希望を持って救ったはずの命のこの結末、理想どおりにはいかない現実を身をもって知っていく、という感じもほんと王道主人公。
ちなみにこのとき城を攻めていたのは鮮卑軍で、異民族の野蛮な描き方にはうーんと思うところもあるが、三国志物のお約束かな……。