絶叫!熱狂!雷舞!を見ましたの感想と、コミカライズ&ノベライズのことなど。深読みが好きなオタクのチラ裏です。
「絶叫!熱狂!雷舞!」を見ました!
最初は声優さんのライブみたいな感じかな?と思っていたのですが、ちゃんと「黒船来航」から続くストーリーだったのですね。
超歌劇では一部分だけの演奏だったり、台詞や演技が楽曲に重なっていたりしましたが(それはそれでもちろん演出としてよいのですが)、さすが「ライブ」と銘打っているだけあって、フルコーラスの楽曲をふんだんに楽しめました。
いつもの曲はもちろんですが、シャッフル曲も良かったし(やっとL or RのCメロが聴けた~~~大好きです)、ソロ曲のお着替えもびっくりしたけど楽しかったです!
ソウちんの赤ずきんちゃん、お顔が綺麗なためか違和感なさすぎて三度見しましたが、龍馬のマッドハッターが似合いすぎて……めちゃめちゃ良い!!!ですね!!!
シンディがやたら軽やかに動くなと思いましたが、これ着物じゃないからですね…
楽曲がしっかり聞ける、ということもあって、改めて楽曲と向き合えました。しかしほんとどの曲も良いですね…。
2曲目はセットリストAもBも志士組3人の曲(Ride on the Wave / Rolling Thunder)でしたが、この3人の曲めちゃめちゃ好きだな…と再確認しました。
トリオの曲だと、他の曲が「INTERSECT」「不完全パズル」なので、新選組との掛け合いがメインの曲だというのもありますが、この3人の曲はとにかく前向きで一生懸命で、聴くと元気になれます。
特にRide on the Wave、「運命共同体」に出会った3人が「共に行こう手を取って」と歌う曲なので、前向きでないわけがないんですよね…朝一に聴いたりするとほんと頑張ろうって思えます。
今さらすぎる気づきのような気もしますが、「五色繚乱」の土方さんパートの振り付け、「ときめきのような紅」で龍馬を指し示してたんですね…!思わず前の超歌劇も確認してしまった…
胸躍る対象として龍馬を示してくれてるのもとても良いですが、「時めき(=時流に乗って栄えているもの)」として彼をとらえているのかもしれないなあとも思いました。
それから桂さんのソロ曲、ベースラインがすごいかっこよかったり目立ってたり見せ場があったりして、か、かつらさぁぁぁん…という気持ちになりました…シンディのソロ曲よりベースが美味しいんじゃないか…?(REACTIONはかなりのベース曲という認識ではいますが…)
ハチノジディストーションの、サビ前に置きにいく感じのベースがすごい好きです…。
その歌詞にあるように、長州コンビは「リズムセクション」なんですよね。バンドの下地としてのリズムセクションにきちんと基礎から長年ロックを学んだ二人がいて、そこに龍馬の自由で情熱的なギターが乗って、アイドルとして磨かれた新選組コンビのギターとキーボードが華やかさと厚みを与える、と考えると、よくできた構成のバンドだなあと思います。
全体的に、本当にカンパニー(と呼ぶ…のですよね?)の仲がいいことが感じられて胸を打たれます…。
直弼が「二人分の気持ちで舞台に立っている」と言ってくれたことも、桂さんが「不安だった」と言って涙ぐんでしまったことも、お登勢やんが近藤さんの上着を着て舞台に出てきてくれたことも、同じ舞台には立たなかった(立てなかった)キャストへのリスペクトを感じました。
私は幕末Rockが再始動していることを知っている状態で観たので心穏やかでしたが、リアルタイムでこれを観て、「クライマックス」「ファイナルライブ」と銘打たれ、劇中でも「これが最後」というようなセリフがあり、今までカーテンコールなどで役者さんたちが言っていた「また再演などで会えたら」というような言葉もなくこの公演を迎えたら、本当に、言ってしまえば解散ライブのようなものだったのだな…と実感しました。
再始動本当におめでとうございます!!!!!
円盤と一緒に送ってもらった書籍のことなども少し。
■コミカライズ「howling soul」
絵がうまいしお話のまとめ方もうまい…………
アニメベースでありながらもゲームの細かい設定も拾われていて、後半駆け足なのは致し方なしだと思うのですが、上様と対峙するところ(個人的にはアニメ版の一人ずつ減っていっちゃうのより、ゲーム版の一人ずつ増えていくのが好きなのです)とか、終わり方とか、すごくうまくまとまっていて好きです。
1巻に対する2巻の分厚さがすごい…贔屓の方がアンケートをたくさん送って延命したと聞いてほんとパッションを感じます。
ゲームやアニメではあまり気にならなかったのですが、コミカライズになると顕著にわかるこの…キャラデザの細かさ……
新選組の隊服もですが、志士組の衣装の柄やアクセサリーの細かさとか、これは大変ですわ…とメタなところに感動してしまいました。
好きなシーンは桂さんの覚醒シーンです!!!もともと好きなシーンですが、あらゆる媒体の中でこのコミカライズがいちばん好きかもしれない……
「重力のない世界に飛び込んでただただ叫びたいこの葛藤」と歌う桂さんですが、無重力空間では音は聞こえないんですよね……。
誰かに聞こえるように叫ぶことすらままならず、「私には貴方達のようなロックの才能はない」「並び立つことは許されないと思った」とはっきり言ってしまう聡明で孤独な桂さんに泣きました…。
■ノベライズ「明日は未来来る!」
志士組中心の一人称、ってなったら視点が桂さんになるのわかる…と思いました……龍馬とシンディは一人称に個性がありすぎるし、視点にするには猪突猛進すぎる……
お話は彦根での桂さんの覚醒シーンまでですが、冷静で一歩引いている、というか、やや傍観者ぎみの桂さんが自らを主人公としてステージに上げるまで、という感じで良いですね!
「傍観者が傍観者であることをやめる」っていうのも、めちゃくちゃ好きなテーマのひとつです。
好きなシーンは桂邸に幕府の同心がやってきて楽譜を燃やされてしまうシーンです。ここの龍馬とシンディのやりとり、二人がお互いを信頼してるからこその会話・行動だと思うのですが、そこに信頼がある、と見抜けるのは当事者の二人ではなく、傍で見ている桂さんだけだなあと思います。
■ノベライズ「紫紺の章」
過去のお話はねえ……だめですよ……。。
ゲームでも土方さんとソウちんの回顧録で心抉られたのに、ここにきてさらにていねいに掘り下げられてしまったらもう……
ソウちんはもちろんですが、近藤さんと土方さんのこともめちゃめちゃ好きになりました。
ソウちんが近藤さんと土方さんを世界の中心に据える生き方をしているのにも納得させられました。
好きなシーンは!!もちろん!!!「今日が誕生日だ」って言われてからの、七夕のシーンですね…!!!
史実の沖田総司は誕生日わかってないんですよねえ…それを逆手にとって、というか、うまく利用してこういうバックストーリーを作るのとても良いですね…。
■ノベライズ「誠の道 一縷の光」
めちゃめちゃ好きですね………………土方さんのことめちゃ好きになりました……。
最初は「朝の新選組体操・第一」とか言うからコミカルなお話なのかと思いきや、過去のお話も交えつつ、ゲームの時間軸をベースにした「あり得たかもしれないお話」で、松陰先生のシーンの布石になってるのとてもうまいなあと思いました。
壮絶な過去を持つ土方さんが、あそこまで近藤さんに傾倒するまでのバックストーリーとしてものすごく良かったし、土方さんが作詞を趣味とするようになる理由付けも良かったです。
あと藤堂を見る目が変わりますね!!アニメ・コミカライズ・超歌劇でいいポジションにいた藤堂ですが、このノベライズでまた違った角度で好きになりました。
土方さんとシンディの「似た者同士」コンビ、「親/親代わりを殺されている」「傾倒していた人を井伊の陰謀によって亡くしている」「片魂をその人の形見だと思っている」という共通点があるうえで、土方さんは一度は復讐に手を染めている/シンディは止めてもらえている(幕府を憎むだけで済んでいる)という違いがあるところがいいなあと思っているのですが、その傾倒していた人が生きているかのように見せかけられたときの反応の違いがまたいいなあ、と思いました。
「同じような境遇なのに復讐に手を染めた土方さんがかわいそう」「土方さんはきちんと自分で理解して偽物と見破れたけど、最初に手放しで信じてしまったシンディは馬鹿だ」ということではなく、たぶん生まれた身分のために止めてもらえなかった土方さんと、きっと育った環境のために素直すぎるシンディの描かれ方の違いがいいなあ、と思うのです。
土方さんには一度間違えてしまった道を正してくれる近藤さんがいたし、シンディには違うでしょうと説得してくれる桂さんがいたということも、いいなあと思うポイントです。
■コミカライズ「虚魂篇」
最新話の「不完全パズル」まで読みました!
L or Rの歌詞カードのストーリーがベースにあって、ウワーーー見たかったやつ!!!と楽しく拝読してます。
この兄弟から速水奨と蒼井翔太の声がするのか~~~と今から楽しみです…。
シンディと桂さんが喧嘩中、と聞いてどきどきしていたのですが、口もききたくないっていうほど決定的な喧嘩をしているわけじゃなく、桂さんはやっぱりシンディのことよくわかってるんだなあ、という心配のしかただったし、何よりソウちんが、あのソウちんが、「スカシくんはマジメだから」と評していたのがなんだかグッときました。
憎まれ口を叩いたりはしていても、一度懐に入れた人のことはよく見ているんだなあ、と嬉しくなりました。
(副題「不完全パズル」なのに誠仮面さんは登場しないのだろうか…土方さんは居るけど…誠仮面さんは土方さんとは関係ないって言ってたし…(棒)
シンディのゴーグルが亡くなった玄瑞のものだった、というエピソードだけでも辛かったのに、友人の死を自分のせいだと思っているのがまた…苦しいですね…何があったのか、真偽のほどはまだわかりませんが…。
玄瑞の死を桂さんは「あまりにも突然だった」と言っているのに対して、シンディは「俺があんなことを言わなければ死ななかった」と言っているので、桂さんは知らない、シンディだけが知っている何かがあるのでしょうか。
その上でシンディは玄瑞のゴーグルをずっと大切に身に着けていて、「行方知れずになった玄兄ィの秘密基地で見つけたかっこいい髑髏」を着物の柄として身にまとっていたのですね…。
こういう、生きているのに死に近いところに自らを置くようなキャラクターすごい好きなんですよね……。。
それにしても玄機は、おそらく当時から冷静で頭の回転が速かった桂さんではなく、玄瑞の死に責任を感じているシンディのほうに敢えて形見の品を渡しているのですね……それはシンディにとってはもはや呪いのようなものだったのでは、という気もします。
次回更新が楽しみです…!!
(ところで桂さんのあの謎のキャラクターはフンドッシーという愉快な名前なんです…?どこかで言及されてたっけ…見落としてるのかな…)
ほんとどのキャラクターも魅力的で個性的で、それぞれのキャラクターがしっかりしたバックグラウンドを持っていて、その上でどの二人をピックアップしてもその二人ならではの共通点やストーリーがあって、めちゃくちゃバランスがいい……と思っています。
お話のあるものはほぼ完走できたようなので、今後の展開を楽しみに待ちたいと思います!
ドラマCDもさっそく予約しました~~~10月が楽しみ!!です!!!ね!!!!!
--過去の幕末Rock感想シリーズ--
ゲーム第10話までプレイした時の感想
https://twitter.com/SternMond17/status/1262758271418421248
ゲーム最後までプレイした時の感想
https://twitter.com/SternMond17/status/1264449130199277570
アニメ見た時の感想
https://twitter.com/SternMond17/status/1266035288003887109
超歌劇、超☆超歌劇見た時の感想
https://twitter.com/SternMond17/status/1267483718345613312
黒船来航見た時の感想
https://twitter.com/SternMond17/status/1270335690471903232