ザワの感想を書きました!
※映画・パンフネタバレ
※追記が9200字
1.村山良樹の卒業と社会人デビュー
2.轟洋介の救済
3.ハイローに見る「大人」と「子供」
4.才能保育園HiGH&LOW
HiGH&LOW THE WORSTを見ました。
待ちに待ったオヤコースピンオフ!!!
イヤーーー楽しみにしてましたよーー!!
って全力で言えたらよかったんですけど、
村山さん卒業と聞いてたので正直不安がSUGOI!!!!でした。
ハイローはこの先ムゲンに続くのにそこに村山さんはいない…つらい…
最推しのスモーキーが窪田正孝のスケジュール死という前代未聞の死因でご逝去した後はしばらく夜しか眠れないほど弱ってしまいまして、今も推しのログアウトにめちゃくちゃ敏感なんですよね。
とはいえ血中からハイロー分がなくなると死ぬタイプのオタクなので観ないわけにもいかず。
いまいちテンションが上がらないまま、後輩に背中を押され定時ジャストにPCをデスクに叩き込みこの日のために買ったフラットシューズで新宿を颯爽と駆け抜け走りながら脳内で100回シュミレーションしたスマホさばきでチケットを秒発券、18:25の初日舞台挨拶ライブビューイングに滑り込みました。
舞台挨拶はみんなが前田公輝くんに頼りすぎてておもしろかったです。
そしていよいよ上映!!
HiGH&LOWの文字だけで心が踊ってしまうのはハイローゾンビの性です!!
相変わらず素晴らしい映像美、ぶちあげバイブスの音楽!!
ハイローには毎回「驚かせてほしい」って思ってるんですが、
今回まずビビったのは
絶望団地の地獄みたいな外観。
に、日本…なんだよね…?
STORY of SWORDドラマ時点ですでに100回叫んだ疑問が頭をよぎりました。
何度でもびびるんですよね。
いやまじで思ってた5億倍治安悪いな!!
車とか丸焦げになってるけど?!!
新キャラも素晴らしく治安が悪い!!
舞台挨拶で「登場シーンがすごい!」と言われていたオロチ兄弟ですが、登場シーンって
チャリ窃盗犯の楓士雄をかばって
被害者である持ち主をフルボッコにした
アレですよね??
その後団地組5人で新太くんの話になるわけですが
「新太、最近ガラの悪い連中と一緒にいるみたいで心配」
どどっどどどどどの口?!?!??!
君らとツルんでても同じようなこと言われると思うよ!
お姉さんビックリしちゃった!
でもあの団地の有様見てると多分私たちが住んでる日本とは
「ガラが悪い」の定義がそもそもちがうんだろうなあと思いました 色合いとかかな
それにしてもこの時点でアクションがすごかったですね!!
ゆうぴ自転車ホームランキックしてたけど脛折れなかった!?つよいこ!えらい!
アクションに関してはTHE MOVIEどころかドラマシリーズの時点でフルスロットル響く轟音ド派手に上げろのろししてたハイローくん、こういうのって最初にアクセルべた踏みすると後々失速するものだと思うんですが
まーーーーー失速しないどころか、
回を増すごとに頭おかしい演出(※褒めてる)が増えていくので最高でした。
作り手の野心がすごい。大好き。
例えば、これが噂のドローン撮影か!と関心した冒頭の村山vs轟戦、
こんな撮影もできるんだ!
すごい!かっこいい!!と手に汗握ったんですが
パンフいわく
「アクション部の鈴村を天井からワイヤーで吊して、下からロープで回転させて撮影しています。」
なんだって〜。
アクション部の鈴村さァアアアーーーーーん!!!!!!!!!!!
まさかそんな人力だと思わないじゃないですか!!
ちょっとした拷問だよ!
やまゆが「撮影大変でした~」ってコメントしてたけど多分鈴村さんも相当大変だったと思う。
本当にありがとうございました。おかげさまで素晴らしい画が見れた。
シンプルに★頭おかしい(※超褒めてる)
てな感じで気ままに語ってると永遠に終わらないね!
今気づいた!!
なので今回は数個のトピックに絞ってザワの感想を書きたいと思います!!
1.村山良樹の卒業と社会人デビュー
2.轟洋介の救済
3.ハイローに見る「大人」と「子供」
4.才能保育園HiGH&LOW
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1.村山良樹の卒業と社会人デビュー
いやこれは古のハイローオタク全員号泣したでしょ!!!
小沢仁志(関ちゃんのパパの方)のところで働き始めたのまさかすぎたんですけど、
そこで村山さんは「一番下」なんですよね。
鬼邪高では圧倒的なボスの村山さんが社会に出て、また「学ぶ側」に回るのあまりにもエモかった。
敬語使わされとる。
これ村山さんていうかめちゃくちゃ山田裕貴でしたね。かわいい。
お悩みモードに入った時にコブラちゃんに話聞いてよ〜って電話かけちゃうのも
最 ッ 高
でした〜〜!!
自分がしんどいのわかってセルフメンテナンスできるのは社会人的にはだいぶ有能だよ!
村山さんえらい!
ボスにはボス経験者しかわからないつらさがあって、それをシェアできるのは古屋くんや関ちゃんじゃなくてコブラちゃんなんだろうなあと思いました。
「頭になるのに必要なこと」を教えてくれたコブラちゃんは、村山さんにとってメンターでもあるんですよね。S2の焼き直し。
村山さん的にはもうガソスタで仕事してるコブラちゃんは社会人としても先輩になるのかな?
なんにせよコブラちゃんのこと好きすぎてかわいい
そして団地での抗争おわり〜ラストがほんとのほんとによかった!!!!
サイレントでもわかる村山さんの
「終わったー」
って台詞、やまゆも言ってましたが、山田裕貴のハイローが終わった、でもあるんですよね。
俳優とキャラクターの関係性ってあんまり考えたことなかったんですけど、山田裕貴と村山良樹、の関係って奇跡だと思う。大げさじゃなく。
ハイロー登場人物の誰よりも「生きてた」のが村山良樹だと思います。
山田裕貴の表情、声の出し方、立ち方、腕の運び一つ、きまぐれなアドリブ、たくさんの努力が積み上がって、村山良樹っていう「人間」が出来上がった。
あれはもうキャラクターじゃない。生きた人間だった。
そんな村山良樹もまた俳優としての山田裕貴を育てたっていうのは最近の彼の活動を見ててもすごい伝わります。
やまゆほんと色んなところで活躍してほしい。すごくいい役者さんだと思います。
これは関ちゃんの一ノ瀬ワタルや古屋くんの鈴木貴之にも言えることで、この3人の出会いもまた奇跡でしたね本当に。
その3人が、起立、礼で鬼邪高校から卒業していく。
キャラクターとしてだけじゃなくて、俳優としての3人が、3人を育てたHiGH&LOWに心からの感謝を伝えて、たくさんの俳優たちからの拍手喝采を浴びて巣立っていく。ここだけで8リットルくらい泣きました。
しかもそのあと村山さん「行くよー」みたいなこと言うんですよね。泣きすぎて台詞忘れたけど。
卒業したら次の世界でまた始まる。
ハイローで繋がった絆が、キャラクターの3人だけじゃなくて、現実の3人も繋いでるのあまりにも尊すぎません?!?!
永遠じゃねえ、無限でした。マジで。
2.轟洋介の救済
轟くんの扱いはほんと心配してたんですよ!!!
LDHである壱馬くんや北人くんのプッシュが強くなるのは仕方ないんだけど、こっちは初めて見たハイローを親だと思ってるんで、ここまでハイローを支えてきた前田公輝を当て馬にするならゆるさんからな!!!
くらいの気持ちがありました。
でも結果すごいうまくまとめてくれましたね!!
正直ビビった。
落とし所としては2個あって、まず単純に轟くんは強い。それも圧倒的に強い。
鳳仙との喧嘩中に小沢仁志(関ちゃんのパパじゃない方)とやり合って圧勝したのは轟くんだけでした。楓士雄も辛勝。
轟つよい。かっこいい。足が長い。引くほど長い。
団地での抗争では轟くんが戦略的に立ち回れるとこも見れてよかった!
NOT猪突猛進なキャラは鬼邪高校の中でも異端で、トータル戦闘力として格が違う。よっインテリ!
空き缶石当てがまさか伏線だとは思わなくて笑ったよね。
もうひとつは、轟くんが「村山さんの意志を継いだ唯一の全日」だというところ。
村山さんがタイマンに応じたのも、お説教してあげたのも、デコピンしてあげたのも、全日では轟くんだけでした。
お気に入りなんだね〜。
ハイローでは頭を張るには強いだけじゃダメ、って文法がずっとあるんですが、実は楓士雄もまだここで足りてない部分があるんですよね。
彼は、ケツを拭けないんです。
楓士雄は人たらしなので仲間は集まるんだけど、そのカリスマ性でみんなを煽ってやった鳳仙との喧嘩には実は大義がなかった。
まだ楓士雄はオヤコーテッペンではないので誰も彼を責めませんでしたが、もしテッペンになってたら違ったんじゃないかな。
河川敷で怪我して痛がってるみんなを見ながら、楓士雄は内心びびってたと思います。
だから「サッチーはすげえ」って感想になった。
喧嘩が強いだけじゃなくて、喧嘩を終わらせて、仲間を引き上げさせる力ががある。おまけに「お前が敵じゃないってわかってよかった」って、成果ゼロと思われた喧嘩に意義を見出す余裕もある。
サッチーが仲間のやらかしに詫び入れに行くシーンもありました。そこまでできてテッペンなんですよね。
これができないうちは、楓士雄はサッチーに勝てない。
村山さんがコブラちゃんに勝てなかったみたいに。
轟くんが村山さんに勝てなかったみたいに。
(サッチーはそれでもまだ不十分だと思ってるのでそれもすごい)
今後、楓士雄を育てるのは轟くんの役目になると思います。
轟くんなりの答えはラストシーンで出てた通りで、彼は摂政になることを選びました。
幼い皇帝の代わりに玉座について、彼を育て、いずれ玉座を譲る役割です。
轟くんはずっとなんで自分はテッペンになれないんだって悩み続けて、もがいて、その中で村山さんからたくさんヒントをもらってきました。
今度は轟くんが人を育てる立場になる。
本ではなく魂で預かった君主論を楓士雄に伝えられるのって、轟くんだけなんですよね。
唯一無二の立場が轟くんに与えられて本当に良かった。
それが村山さんから与えられたものだってとこも最高です。
相変わらず顔がよくて足が長いところもすごくよかった。ハイキック食らって気絶したい。
3.ハイローに見る「大人」と「子供」
めっちゃ長くなってるけどまだ読んでくれてる人います?!!
大丈夫?!じゃあ続けるね!
はい、このテーマはSWORD物語でもずっと肝になってきました。たぶん。ハイローくん基本何考えてるかわかんないけど。そうであってほしい。
ハイローにおいて大人は「力」、子供は「理想」のメタファーです。
単純な対比じゃないとこも面白いなと思います。大人=現実、ではない。
前にも書いたんですが、ファイナルミッションまでって「大人vs子供」の構図だったんですよね。
一方ザワでは「大人」が味方側にたくさんいた。
コブラちゃんがかわいそうだったのは「子供」でありながら彼自身が持ちもしない「大人の力」を求められてしまったことかなと思います。
金、権力、そういうものを持ってないお前が、仲間を巻き込んでそれに立ち向かえなんて、無責任なことを言うなと、身内からも責められてしまった。
対九龍も最終的にケリをつけたのは西郷さん、警察ですね。
九龍が警察の上の上とまでズブズブだったらあの結末はなかった。
「正しい大人」がいてくれたから、子供たちの努力は無駄になりませんでした。
力を悪用する大人を、力を正しく使う大人が倒した形です。
ザムからそうだったように、実は問題を本当の意味で解決できるのは大人であり、力です。
子供たち、理想は、問題に立ち向かうことしかできない。
力を持つ大人は子供を育て、なにかを与えることができます。
ザワでは、まず子供たちに絆を結ばせた存在としてサダばあという大人が出てきます。
小沢仁志(関ちゃんのパパの方)はオロチ兄弟に尊敬されていて、村山さんの社会人としての先生にもなるでしょう。
大人、子供、というのは相対的であって、ひとつ下の階層を見ると、轟くんより「大人」である村山さんは轟くんを育て、新太の母の治療費という最大の問題を解決したのはオロチ兄弟というチーム絶望団地でたった2人の「大人」でした。
キドラとやり合うのはあくまでも定時とオロチ兄弟!ってのも良かったですね。
子供の喧嘩と大人の喧嘩の線引きがすごいしっかりしてた今回。
ちなみに桐原くんは色んな方が言ってる通り「間に合ったノボル」でした。
これ本当に救済だったね〜〜!!
彼は「大人」がもつ力の強大さを理解してると思います。
誰よりも強い力を手に入れたい。
だけど、間違った使い方をする大人にはなりたくない。
そういう魂の強さがあってとてもよかった。
誰よりもまっすぐでオリハルコン並の強度を持った顔と声がいいきゅうりに育ってほしい。つよい。
バカなやつの方がいいやつ!ってなりがちなジャンルだと思うんですが、勉強頑張ってる人も偉いよ!ってメッセージとしてもハイローの新しい側面かな、と思いました。
LDHのそういうとこめちゃくちゃ好きです。
4.才能保育園HiGH&LOW
ハイローっていうかLDHにめちゃくちゃ多くのものを求めてしまうんですよねーーーわたしねーーーーマジで日本を変えてくれ
そんな感じに気が触れてるので、ここからはクソデカ主語が続きます。
あらかじめご了承ください。
って言いながらいきなりSAGEるんですけど、ハイローってそもそもアラだらけですよね。
「回想の中で回想」「回収されない伏線」「バイクを褒める時の語彙が貧困」「実は仲間を見捨てていたMUGEN」などガバガバを極めてるし、私の推しは窪田正孝のスケジュールの都合でザム欠席どころか普通に死ぬし。死んだし。これは根に持ってるので一生言い続けます。
でも常に本気なんですよね。
それがすごい。
本気でいいものを作ろうと思ってるからこだわれる限りでこだわるし、本気でいいものを作ろうと思ってるからアラがあっても愛される。
(ハイロー名物マイナス100点プラス5億点現象)
そして進化が止まらない。
地のレベルが高いプロフェッショナルが、ぜんぜんそれに妥協しないでもっといいものを、もっといいものを、って貪欲になると、コンテンツってこんなに「育つ」んだなって知れたのが、ハイローで一番感動したとこかもしれません。
ドラマからどんどん面白くなっていって、特にエンスカは最高だった!
マイナス100点の部分がなくてとにかく加点!加点!加点!で、最後のハイグラ導入は何度思い出しても震える 冗談抜きで今まで見てきた全ての映画の中で一番好きな瞬間です。
ザワもそんな感じで加点要素しかなかったーーすごいーー
あんな複雑な群像劇を誰一人ないがしろにせず収めたのマジですごいと思います
トータルでコンテンツが「育つ」内側には、より細かいスケールの「育ち」があるのかなって思います。
まず村山さんのとこで書いたみたいに演者の成長すごい。
エンスカでスモーキーが死んだ後の佐野玲於の芝居は格段にレベルアップしてた。
岩田剛典の俳優としての才能はハイローで開花したって永遠に言ってる。
演者が育つとキャラクターが育つ。
キャラクターが育つと物語が育つ。
演者だけじゃなくて撮影手法他もろもろ全部が、テンション高めでいけそうなそれヤバイね案件なら片っ端から採用されてくのがハイローの恐ろしいところです。
新しい俳優をどんどん出演させる。撮影手法も何でも試す。日本では撮れない?じゃあフィリピンいこう。色んな意見を片っ端から採用して、新しいことをじゃんじゃん試す。そうやって次の可能性を見つけていく。
そんな感じで、可能性の種をとにかくばらまいて、育てていける環境がHiGH&LOWにはあるのかなって思います。
そういう意味での才能保育園HiGH&LOW。
「全員主役」。
物語に登場するキャラクターだけじゃなくて、演者自身も、演出する裏方も、全員が主役。
ハイローからはいつもそんな気概を感じてます。
で、ここからクソデカ主語なんですが、日本のエンタメってどうしても世界では負けがちな中で、ガチンコで喧嘩売りにいけるもののひとつがHiGH&LOWでありLDHだ!!って思うんですよね。
今の完成度というより、この育つ力、成長性がエグい。
今後も学ぶこと、挑戦することを続けられるなら、LDHは化け物みたいなグローバル企業になると思います。いやほんとに。
何がありがたいってその進化をリアルタイムで追える時代に生まれてこれたことですーーほんとにーーー次は何が起きるんだろう、次は何を見せてくれるんだろうって、こんなにワクワクして毎日を過ごせるようになるなんて思ってなかった。
人類のQOL向上に貢献してるよLDH。
今後のHiGH&LOW、そしてLDHの展開をマジのマジで楽しみにしてます!!!
テンション高めでいきましょう。